西洋医学は病気に対してスポット的に作用するのに対して、東洋医学は健康を増進して本来の元気な身体に戻し、自然治癒力を高めていくのが目的です。東洋医学では漢方薬が積極的に活用されており、未病や不定愁訴と呼ばれる症状を緩和するために役立てられています。漢方薬は特定の疾病を治すよりも、病気になりにくい身体に変えていくことを得意とします。西洋医学における医薬品との違いは、身体にマイルドに作用することです。短期間で劇的な効果は得られませんが、副作用も発生しにくいというメリットがあります。漢方薬は血液の巡りを活発にし、冷え性を解消するために役立ちます。冷えは万病のもとと言われており、それは冷えにより免疫力が低下するからです。身体が病気に打ち勝つパワーが低下するので、風邪やインフルエンザにかかるリスクも高くなります。冷えは肥満の要因にもなるので、肥満に悩んでいる方にも漢方薬が処方されています。若いころよりも体調が不安定になってきた、布団に入ってもなかなか眠れない、といった方にも漢方薬は役立つでしょう。内臓の機能を取り戻す役割があるため、特に胃腸が弱ってきたと自負する人に適しています。胃腸の機能が弱ると消化機能が低下するので、食事で補給した栄養が十分に活かされなくなります。それにより栄養不足、生活習慣病などのリスクを高めるのです。なんとなく体調が不安定になってきた人は、漢方薬を活用した治療を検討してみましょう。
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